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 2012.07.14 UP DATE
奈良美智個展「君や 僕に ちょっと似ている」


一目見ると忘れがたい印象を残す子どもや動物たち。奈良美智が作り出す作品は、時に挑戦的
であり、またある時には瞑想しているような憂いを帯びた、多彩な表情を見せてくれます。
そこには、可愛らしさの奥底に秘められた強い意思や、言葉にできない感情といった相反する
営みが共存する、人間の奥深さが表れ、見る者の想像力をかきたてる魅力を秘めています。

横浜美術館:7.14(sat)~9.23(sun) 10:00~18:00 入場17:30まで(木曜休館)
2001年に開催した国内初の大規模な個展以来、
横浜美術館では11年ぶりの個展開催となります。
タイトル「君や 僕に ちょっと似ている」は、
ビートルズ「Nowhere Man」の歌詞に登場するフレーズです。



<作家からのメッセージ>
今まで、自分が作ってきたものたちは、それらが自分からどんなに遠くへ行ってしまっても、
自分と繋がっていて、自分の体の一部であるかのようだった。

最近、レゾネ制作を通して自分の作品をかなり冷静に、且つ客観的に見ることができた。
それは自分史ではく、作品史であった。
作品の緩やかな移り変わりは、作者以上にしっかりと人生という道を歩いてきたように思える。

思い返すに、2001年の横浜個展では、作品たちはあくまでも僕のものであり
「I DON'T MIND, IF YOU FORGET ME.」という展覧会タイトルのように突き放す ことだって
平気だった。どんなに突き放しても、作品は自分と共にあるという確信があった。
世の中には自分と作品しかないよう感じていたし、逆にオーディエンスにこそ
「僕のことを忘れて欲しい」とさえ思っていたのだ。

今現在、レゾネ制作や震災、オーディエンス層の拡大、過大な、あるいは順当な、
あるいは不当な評価、数々の展覧会での経験、自身の加齢・・・いろいろな理由から、
僕は作品を自分の元から旅立たせること(作品自体としての自立)を
現実的に考えられるようになったようだ。

もはや好むと好まざるにかかわらず、自分が作るものは、僕自身の自画像ではなく、
鑑賞者本人や誰かの子どもや友達だと感じるオーディエンスのものであり、
欲をいえば美術の歴史の中に残っていくものになっていくと思っている。
自分の肉体が滅んでも、人類が存在する限りは残っていくものということだ。

そういう意味も込めて、もはや自画像ではなく「自分にちょっと似ている」自立したもの、
かといって100%オーディエンスに委ねられるものでもない。
僕の絵を見て「これは私だ!」と自己投影する話はよく聞く。
それはビュジュアル的な表面にではなく、内面や重なり合うレイヤーを感じての自己投影。
僕は、そういう時は、もうそれでいいと思うようになった。
でも、やはり自分が作り出したという親心は残っている。
それで「僕にちょっと似ている」であり「君にちょっと似ている」となったわけなのだ。
そして、それらはあくまでも「僕や君にちょっと似ている」のであって、作品自体は
僕やオーディエンスのように、ひとつひとつが自我を持つ「作品という名の本人」であるのだ。

けれども、スタジオで彼らを作り出していく過程においては、僕と彼らは
依然として一心同体であり、オーディエンスや批評は遠くに行ってしまっている。
壁に貼られたポスターの中にいるヒーローたちや、棚に並んでいる時代遅れの人形たちだけが、
僕と彼らの密接なやりとりを知っている。
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 2012.05.24 UP DATE
嵐・大野&奈良美智コラボ。
「24時間テレビ」チャリTシャツお披露目


8月25.26日に放送される日本テレビ系『24時間テレビ35 愛は地球を救う』のチャリTシャツが
東京汐留の日本テレビでお披露目された。
番組のテーマ「未来」を題材に、メインパーソナリティを務める嵐の大野智と奈良美智が共同制作。
記者会見に出席した大野は「奈良さんと一緒にできるということで安心しました。
すごく楽しくやらせていただきましたね」とニッコリ。奈良氏とは2009年に対談してからプライベート
でも親交が深いといい「僕も生きるように絵を書きたくなったし、徐々に影響受けてます」と語った。

Tシャツは多忙の合間を縫って2人で意見を出し合い、およそ2ヶ月かけ制作。表面には奈良氏の
描く特徴的な子どもの絵を中心に、頭に"未来”を連想させる双葉、瞳には大野が執筆した「未来」
の文字を挿入。裏面には、大野が「結構難しくて、書きすぎてわからなくなるくらい書いた」という
「未来」の二文字が刻まれている。

以前から大野と「酒を交わしながら絵を描きあっていた」という奈良美智は
「光栄なことをお願いされたと思って、大野くんと一生懸命やりました。なので、今日のお披露目が
楽しみでした」と笑顔で語り、大野の芸術家としての才能を「すごく描写力があって、いろんなことを
学んだらもっとすごくなる。作品への入り込み方とか信じられないくらい。よくこんな表現できるなと思います」と絶賛した。
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 2012.04.01 UP DATE
故郷。少年時代の記憶。A to Zと青森県立美術館。

2006年に開館した青森県立美術館では
1998年から奈良美智作品の収蔵を始め
現在その数は170点を超える。
館の敷地には、巨大な犬の立体像
≪あおもり犬≫や「八角堂」内に設置された
ブロンズ像《Miss Forest / 森の子》といった
建築空間を意識して作られたモニュメンタルな作品もある。
左は清掃中の≪あおもり犬≫
その他奈良美智作品は東京都現代美術館
ニューヨーク近代美術館などに
収蔵されています。

青森県立美術館 〒038-0021
青森市安田字近野185:017-783-3000

作品の一部は「作品をみる」vol.2で
ご覧いただけます。

同じ2006年、生まれ故郷青森県弘前市で開催されたのが「AtoZ」と題したプロジェクトでした。
自らの少年時代の記憶と対話し作品を制作し続けてきた奈良美智。
暮らしの中の「ものづくり」を通して、生活環境をデザインしてきたgraf。
2003年の出会いから続く彼らの共同制作によって現れた、3ヶ月だけの架空の街。
会場となる大正時代から続く古びたレンガ吉井酒造煉瓦倉庫には、
AからZまで、26以上の小屋が立ち並ぶ。記憶の博物館のようでした。
「YOSHITOMO NARA + graf A to Z」
2006年7月29日(土)〜10月22日(日) : 吉井酒造煉瓦倉庫/青森県弘前市吉野町2-1

 
 profile
奈良美智/ならよしとも


2015年 アジアソサエティ香港
奈良美智香港初個展
「Life is Only One」開催。
中国語タイトル「無常人生」
過去20年分の奈良の絵画、
ドローイング、写真、彫刻、
インスタレーション作品を
カバーした壮大な個展。
またこれと連動して
ペースギャラリー香港では
奈良美智個展「stars」開催。


2014年
画集「NO WAR!」美術出版
反原発デモでシンボルとなった作品。
「No Nukes」1998
(c) Yoshitomo Nara, courtesy of
the artist


2011年
奈良美智全作品集 1984-2010




photo by: TSUKAMOTO Minami

1959年青森県弘前市生まれ。
1987年愛知県立芸術大学
修士課程修了。
1988年渡独し、
国立デュッセルドルフ芸術
アカデミーに在籍。
2000年より海外で相次いで
個展を開催。
2001年には、国内で初めて
の大規模な個展
「I DON'T MIND, IF YOU
      FORGET ME.」
が、横浜美術館を始め国内
5か所を巡回。
その後、国際展への出品や、
他ジャンルのアーティストと
のコラボレーションなども
幅広く手掛け、
2006年には創作ユニット
グラフ(graf)とのコラボ
レーションによる展覧会
「A to Z」が、青森県弘前市
で開催された。
2007〜10年にかけて、
滋賀県立陶芸の森で、
それまでの立体作品とは
異なる存在感を放つ
セラミックワークを制作。


2010年
奈良美智陶芸作品集
「 Ceramic Works」

2015年原宿 BLUM & POE
「Shallow Puddles」絵皿展


2005年奈良美智作品集
「DRAWING FILE」


2016年青森県立美術館
開館10周年


奈良美智ツィッター